「西村晃のマーケティングの達人 大繁盛の法則」企業経営・売上アップのヒントを提供

テーマ別企業紹介

動画が再生できない場合は、Adobe Flash Player の最新バージョンをインストールしてください。→Adobe Flash Player を取得
動画の再生が遅い場合は、「一時停止」ボタンを押してうす緑色の読み込みメーターが十分に読み込まれた後に
再度「再生」ボタンを押してください。

楽天で注目集める無洗米ブランド「ハーベストシーズン」を仕掛ける「ハナノキ」

中京地区の米問屋「ハナノキ」は、従来の業者向けに加えて近年ネットを通じて直接消費者に米販売をするようになった。
顧客に関心を呼ぶ商品とはなにかを考えるマーケティング会社への変身をはかる。
そうした中で経済性、環境への配慮を訴えた無洗米ブランド「ハーベストシーズン」がヒットしている。

ハナノキ

急成長する楽天のネットショッピング。
パソコン画面のなかで買えないものはないといっても過言ではないほど様々な商品が売られている。
店舗販売の不振とは対照的にネットでの販売は大きく成長している。
「さて米屋はこの時代の販売マシーンで何を売るべきか?」
米穀販売業ハナノキ会長の池山健次さんが考えた結論は、「無洗米」に特化して販売してはどうかということだった。

ハナノキは、本社が愛知県北名古屋市にある。
創業は1907年(明治40年)、中京地区を中心に米の問屋として主に外食企業、
食品スーパーなどへの卸売りを中心にこれまでビジネスを営んできた。
しかし、人口の減少も始まり、さらに慢性的な供給過剰状態、即ち、価格競争の激化といった米をめぐる環境の変化もあって、何か新しく活路を拓く道はないかと模索をしていた。
「2006年に岐阜県瑞浪市に新工場がオープンし、ここに最新鋭の無洗米の生産工程が導入できました。これを機会に無洗米を新しい戦略商品に位置付けられないかと考えたのです」
池山さんはこう説明する。

そのハナノキの工場を訪ねた
。 5500平方メートルの敷地に建てられた精米工場は白米・無洗米合わせて一日に50トンの生産能力がある。
無洗米というと、私は特別な製法でもあるのかと思っていた。
「一旦精米した白米を色々な方法で無洗米化処理、即ち、従来家庭の主婦が行っていた白米を研いだり洗ったりする作業を工場でやってしまうのですが、当社は、精米後、食味と炊飯のしやすさ、それに衛生面で他の方法より圧倒的に優れていると言われている『加水精米仕上方式』の製造プラントを2工程持っています」と、常務の福永辰男さんは説明する。
無洗米も技術の向上によって食味も一般の米とそん色がなくなり、用途も拡大しているという。
「ここにきて無洗米の評価が高まっているのは、経済性です。米を研ぐ工程を工場が担いますから、同じコシヒカリでも価格は無洗米のほうが一般的に少し高いのですが、無洗米処理をしてから計量しますので、同じ重量なら米粒数は多くなっており、むしろお得です。それに、消費者が米を研ぐときの水道代、あるいは外食産業の場合は人件費も考えると無洗米のほうが結果的に安くつきます。
忙しい主婦の手間を省くことや水を使わないで済むことによる環境への配慮なども訴えていけば、無洗米はさらに伸びる可能性も秘めています」
池山会長はこう語る。
楽天などネット通販によるマーケティングの指揮を執っているのは池山会長の息子で副社長の池山真一郎さんだ。
「当社はハーベストシーズンというブランド名で、コシヒカリやひとめぼれなどの無洗米、それに玄米などとのパック商品などを販売していますが、ランキング上位に安定的に顔を出し、成果を収めています」
サイトでは毎週さまざまなキャンペーン商品を出していかに消費者の関心を呼ぶかという厳しい競争が繰り広げられている。

ハナノキは、これまで主たる得意先はスーパーなどの小売業やレストランなどの外食産業であり、直接消費者に対して商品提案をして販売促進をするという企業ではなかった。
しかしネット通販への本格参入により毎日消費者と向き合う会社に変貌しつつある。

消費者に受け入れられる商品あるいは企画とは何か。
この課題に真摯に向き合うことで、米問屋の企業姿勢が、顧客志向の経営へと変わろうとしている。

オフィシャルサイトはこちら